2007年1月17日 (水)

ロンドンの賃貸物件その2

(昨日の続き)
ま、そんな訳で、もう決まったわ〜と呑気に考えていた私は大慌て。あちこちと不動産屋に電話をかけまくり、ありとあらゆる物件を見るハメに。時期が悪いよね、時期が。何と言っても休日明け。そんなに物件だって動かない。特に私のような、学校まで徒歩距離、予算安く、でも2部屋欲しい、なんて言ってると本当に数少なくなってしまう。

それでもやっぱり何軒かはあるのよね、あまってるのが。「ここは学校からも近いし、建物もきれいだし、僕はお薦めするよ。」なんて商業口調で言いながら慣れた手つきでドアの鍵を開ける不動産屋。実はこの人には11月にも何軒か見せてもらっている。この間結婚したばかりだと言っているが、私にはどう見ても中年のーーそ、そうね、私も他人の事言えないわねーー男性。大きなマンションブロックの4階。確かに廊下なんかはきれいな方だ。しかし。

壁一面真っ黒。ど、どうしたの、ここ。リビングルームに足を踏み入れる。と、そこには疲れた黄色い皮のソファセット。30年前のものですか、って感じのテレビ。隣の小さなダイニングルームにはこれまた真っ黒のダイニングセット。その奥に入るとキッチン。壁は本当のか嘘のか、大理石。トイレを見てみるとトイレの横に小さなシャワーのような物が。ビデの代わりだ。「ここ、もしかして大家さんアラブ人でしょ。」私が言うとその不動産屋、にやと笑って、「そう、どうして分かった?インテリア?」こおんなインテリアにするのは中東系しかいないわよ。「でも、
ここ悪くないよ。交渉して壁塗り直し出来るかもしれないし、家具付きだからすぐにでも入れるし。値段交渉も結構うまくいけると思う。」...それって、ここかなりの間テナントが入ってないって事でしょ。

だめ。次。隣のマンション。ここも外見はいいじゃない。赤茶色のレンガ作り。60年代かな。じゃ、まあ入ってみましょう。古いエレベーターで7階まで。赤い絨毯の廊下を行ってがっしりとしたドアを開ける。と、....冗談でしょう、お兄さん。これ、本当に貸そうと思っているわけ、大家は。ま、一応一般受けするクラシックモダンのようなインテリアにしているが、とにかく古い。汚い。ぼろい。暗い。で、変な間取り。窓枠なんて壊れてるし。窓閉まらない。嘘でしょ、これ貸すなんて。なんて意地汚いのかしら、この大家。金取りたいなら少しは金使わないとならないって法則、知らないの?1分もいずに退却。

なかなか良いのはないのよねー。次の不動産屋が紹介してくれたのは、学校のすぐ近くのブロック。これも赤茶色のビルだが、まあ、考えてみればロンドンはどこもかしこも赤茶色のレンガで造られているんだっけ。でもこのビル、少し疲れてる感じがするのは私だけ?
ぺちゃくちゃと話をしながらドアを開ける不動産屋。さっきのお兄さんはギリシャ人だったけど、この女の人はユダヤ人だね。とにかく喋る。まあ、なんでもいいけど。さあここよ、なんて入れてくれたフラットは、...んー、まあ大きい。フロアリング。でももうあちこちがたが来ている。キッチンは...ちょっとこれはリフォーム必要なんじゃない。「あー心配しないで。きちんと掃除が入るし、オーブンとか冷蔵庫とかは新しい物になる筈よ。」筈よ、って本当かどうか、それが一番心配だわ。トイレは、失格。何故にこんなに暗いしじめじめしてるの、こっちのトイレとかバスルームって。これで月に何十万も取ろうなんて、本当に思ってるのかしら。

思えば、バハレーンに漂流する前に、家を貸すから水回りをリフォームしよう!とはりきって大金を使い果たしてとってもきれいなバスルームに改築したのはついこの間。こんなにテナントの事を考えて色々とする大家なんて、実は人が良過ぎるただの間抜けって感じなのかしら、この国では。こんなにすぐにロンドンに戻って来てしまうんならいっそ自分の家に住んだら良いんだけど、ま〜仕方無いね、契約切れてないからね。さあて、気を取り直してまた汚い物件でも見に行くか。

次の不動産屋。少し色黒で黒い巻き毛に黒いスーツのオネエちゃん。仕事もするけど、興味はどっちかと言ったらファッションって感じかな。「オーケー、今日は2件見せるわね。どっちも学校まで歩ける範囲よ。」とか言いながらミニをグイーン、ヒュイーンと運転。慌ててシートベルトをする。一件目。学校から南西になる所のマンションブロック。大通りに面しているのがちょっと難だけど、まあ、部屋見てみるか。ポーターが鍵を渡してくれる。エントランス入ってすぐ左。「ここは実はもうオファーが出てるんだけど、大家がうんって言ってないのよね。」あ、そうなの。こっちではオファーが出てようが何だろうが構わず部屋を見せまくる。オファーを出したって契約するまではフリーって観念だ。だから気をつけていないと、オーケー貰った後で、やっぱりダメ、とか言われる事が多々ある。買手の方も然り。契約直前でキャンセルなんて当たり前。ベターな物件が出てくればそっちに鞍替えするのは人間の本質らしい。ま、とにかく、ドアを開けて中に入る。

え?きれい。すっごいきれい。改築したばかり。真っ白の壁にダウンライト。入ってすぐ右には収納場所。左のドアを開けると、へえ、7x5メートルはあるリビング。これなら私のピアノも入るわねえ。キッチンも真っ白。黒いスレートの床。良いじゃない、すごく。部屋は、2部屋とも広いプラス壁一面収納場所。「ただここは家具無しなのよね。」あ、そうんなんだ。んー、家具無しか。バハレーンから持ってくると6週間はかかるだろうなあ。ベッド無しでいられないよね...。かと言ってまた買うとお金かかるしねえ....。「ま、次の物件に行ってみましょ。」

今度は学校の北。こっちは私の庭みたいな所。毎日毎日歩き回っている場所。良く知っている通りにあった。今度のはマンションではなくて、ビクトリア朝の一家屋を階ごとにフラットに改築してある所の1階だった。こっちではガーデンフラットと言う。その名の通り、庭が付く。入ってすぐにリビングルーム。茶色の皮のソファセットとガラスのダイニングセットが置かれている。暖炉側の壁にはくくり付けの棚があった。へえ、いいんじゃない、ここ。右手には小さいながらも改装されたきれいなキッチン、左手にバスルーム。で、その奥に2部屋。マスターベッドルームにフレンチドアがあって、そこから庭に出れる。庭は、確かに小さいけれど手入れがされており、パティオにはガーデンテーブルが置かれている。二つ目の部屋はシングルベッド用に小さいけれど、収納部分も一杯あって、子供達にはいいかも。さっきの物件に比べると劣るけど、場所柄と庭と駐車場と、何と言ってもマンションブロックではないこの物件。結構光ってる。このオネエサん、ファッションだけじゃなかったわね、光ってるのは。客を見る目も持ってるわね。.....思い出した。最初の予算じゃ何も出てこないから少し予算上げたんだっけ。だからかもね、ベターな物件が出て来たのは。

とりあえず両方共オファーしようか、それとも庭付きの方だけにしようか.....。なんて迷ってる場合では無い!さっさと行動するのみ。あとはどんな結果になるか、お楽しみね。


| | コメント (0) | トラックバック (5)